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ロコジョージのジョージさん

ラブディエン!

日に日に寒くなってきましたね。
冬が好きな私は、寒い寒いといいながら少ーしワクワクしています。

最近は、Facebookでいろいろな事を知ることが多くなりました。
先日は、友達?いや、知り合い??が、離婚をFacebookで発表していたり。。。なんだか複雑な心境。。。決していいね!できない何かがありますが。。苦笑

そんな感じで、タイムラインを見ていたときに、

ふと、

本当にふと、

手が止まりました。

なんだか聞いたことのある名前、、、。

その近況をアップしていた友達が、「その人」と繋がっていたことなど全く知らず、だからこそ、すごくすごく衝撃的でした。

その人、「ロコジョージのジョージさん」が、死んだ。と。

以前私は、大阪の京町堀という街に住んでいました。
「きょうまちぼり」というなんとも上品な名前の通り、デザイン事務所やオシャレなカフェなどが多いその界隈は、とても穏やかでいい街でした。大好きで大好きで愛してやまないデザイン事務所もそこにあります。
すごく素敵なライター集団の事務所もあります。
移転しちゃったけど、めっさ素敵でオシャレなデザイン研究所なんかもありました。

そのときの私の職業は、ザ・会社員 @結構激務気味。

ということで、時には徹夜、遅いときは帰りが夜中2時3時になることもよくありました。(あ、これはその後も7年ぐらい続くのですけど笑)

くたくたで帰宅中、静まり返った深夜の冬の街を歩いていてとき、

ふと、

本当にふと、

明かりがついているお店があったんです。

今ほどバーとか飲食店がなかったその場所で、その光は路地からちょっと奥まったところで輝いていて、得体のしれない音楽もうっすら聞こえてきて、なんとも言えない魅力がありました。

それが、「ロコジョージ」という雑貨屋、いや、レコード屋?いや、なんでも屋??
まさに「雑多な」ものばかり置いているわっけがわからんお店でした。

暗い照明の中には、海外の文房具があると思ったら人形みたいなものもあって、古い陶器なんかもあって、試着したらなんかネチョッとしたものが足の裏についたブーツなんかもあって、古いマッチが1個10円と書かれてバケツに入っていたり、奥の方には大量のレコードと古着が山のように積み重なっていて、・・・

ええとここは日本デスカ?といいたくなるような、まさに「雑貨屋」でした。

全然高くはないし、たいしたものではない(←失礼)のだけど、ひとつひとつのモノがとても魅力的でクタクタだったことも忘れてじっくり見ていたら、カウンターみたいなところからジーッと私を観察していたジョージさんが、

「飲みますか?」と言いました。

「はい」と言いまして、私。

なんのことはない、あったかいブランデーでした。(なんのことはない?)

店内は空調があまりきいていなくて、冬の寒さで震えるぐらい寒かった笑。

寒さと疲れがブランデーに溶かされていくようで、すごくすごくあったかい気持ちになって酔っぱらったのを覚えています。

・・・と、こんな風に書いたらあたたかい物語のようですが、決してそんなことはなく、ぐっちゃりした雑貨屋で水のように酒をのんでいるジョージとの出会いは結構衝撃的でした笑。

そのときから、私はときどきロコジョージに顔を出しては、あんまりモノは買わずに笑、ジョージから色んな話をききました。

脱サラしたこと。
韓国でホモにマッサージされた話。
アメリカでの珍道中。(この時に必ず見せるのがモーガンフリーマンとのツーショットの写真)

どれが本当の話なのかよくわからなかったけど、そんなことはどうでもよかった。

疲れた心にそっと寄り添うように、ジョージは私の心を癒してくれました。

ジョージは、年に何回か若者たちと旅に出て、買い付けのイロハを教えたりもしていました。自分が雑貨屋をしているのだから、買い付けの極意なんて普通は教えたがらないのに、ジョージはそれをみんなと共有するのがとっても楽しそうでした。その旅の話はいつもとても面白くって、いつか私も海外に買い付けにいく仕事がしてみたいなぁ、と思ったものです。

そのうち、私はなぜかロコジョージにあまり行かなくなって、気がついたら移転することになっていて、その場所は綺麗なイタリアンのお店になっていました。

何年かして私は東京に転勤になり、京町堀という名前をきくと「あー懐かしい」と思うまでになりました。

でも、必ず年に何回かはジョージのことを思い出していました。

いつも夜中にクタクタでやってきて、一点一点じっくり物色している私にしてくれる話は、飛び抜けてて、可笑しくて、ニコニコと楽しそうで、そこには「もっと人生楽しまなきゃ」というメッセージが込められているようでした。

雑貨屋(レコード屋?)だったけど、私がそこで手に入れたのは、
とてもあたたかい時間と、
人生の楽しみ方は色々あるってことと、
ほんの少しの雑貨でした。

今こうして、ネットショップをやっているわけですが、
いつか店舗を出す時には、あんな風にあたたかみを感じるお店にできたらいいなぁと本気で思います。(ブランデーを出すとかではなくてね笑)

きっとたくさんの人に影響を与え続けてきたジョージさん。

ここにもちょびっと影響された人がいるってことを書き留めておきたくて、ダラダラ書いてしまいました。

かすうどん屋とかなか卯とか(うどんばっかり)、思い出深いお店は他にもたくさんあるのだけど、
ロコジョージは本当の意味で思い出になっちゃったのかぁ、と
寂しくしんみりとした気持ちです。

シーユージョージさん。

おしまい。

One Comment

  1. H.H

    返信

    過去の思い出ばなし、いつも楽しく拝見しています。
    大阪での思い出は、やっぱり色々あるんですね。
    東京ではあまらない?
    いつかリアルの雑貨店が展開出来ること、楽しみに待ってます。
    これからも色々な思い出ばなし、聞かせて下さい。

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